ロートレアモンはロートレ・アモンと別人です。フランスの詩人で作家で、本名はイジドール・リュシアン・デュカス。謎の死、自殺説、暗殺説、流行病、疫病などに迫る

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ロートレアモンをご存じだろうか。通販などで最近見られる、女性向けのアパレルブランド「ロートレ・アモン」のことではない。フランスの詩人で作家で、本名はイジドール・リュシアン・デュカス(1846−1870)。

ロートレアモンというペンネームは、フランスの作家ユージェーヌ・シューの作品に由来。13歳までウルグアイに育ち、のちにフランスへ帰国した。

作家を志しパリに住むロートレアモンは、1868年「マルドロールの歌・第一歌」を匿名で出版する。発売当初こそ反響は少なかったものの、現在では彼の名を後世に残した名作になっている。

翌1869年、「マルドロールの歌・全六歌」を印刷費用自己負担で出版しようとするも、出版社に断られる。内容が過激だったため、とのこと。これには当時の社会背景があり、言論にある程度の統制が引かれたため、当局による発禁勧告を予想してのことだった。

こうした幾度の妨害を乗り越えて、1870年4月、遂に本名イジドール・デュカス名義で出版が実現した。

しかし、喜びもつかの間、出版2ヶ月後の1870年6月に、ロートレアモンは第二集を出版直後の宿泊先のホテルで謎の死を遂げる。(享年24歳)

自殺説、政治運動に関わっていたことによる暗殺説、流行病(疫病など)と、様々な憶測が飛び交った。

後に、生前発売を断られた「マルドロールの歌」、世に出るきっかけとなった「ポエジー」が再発表された。

死後にしてロートレアモンは、シュルレアリスム文学に大きな影響を与える程の、偉大なる詩人として評価を受けている。

長く彼の資料は「顔のない詩人」とも呼ばれるまでにあまり発見されなかったが、現在では肖像写真や自筆のノートなども出ており、ロートレアモンの人物像がより明らかになっている。